鉛筆のドラキュラ

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メディアプランナーという仕事は何をするのか?

 

グラフ​を​分析する​専門家​の​カップル

 

こんにちは。ヘチマです。

 

本記事では、広告代理店への就職や転職やメーカーのマーケティング職や広報部に就きたいと考えている方に向けて、「メディアプランナー」という仕事が一体何なのか?どのようなことが求められる業務なのか?について説明したいと思います。

 

私は今現在、広告代理店のメディアプランナーの役割を担っていますが、そもそもメディアプランナーは広告代理店の中でも1~5人しかおらず、かなり稀有な職種です。

メディアプランナーの仕事は簡単に言えば、

最適なメディアを選定する仕事

です。

 

広告代理店の業務についてザックリまとめると

「この商材の売上を上げたい」「予約数を伸ばしたい」「会社のイメージを良くしたい」などの課題を持つクライアント(広告主)へ広告領域で上記の課題を解決する施策を考えに考え抜いて提案し、それが受け入れられれば実行まで行うのが広告代理店の役割です。

 

特定の商材を売ったりしているわけではないので、論理性に基づいた提案ストーリーと他の代理店にはないクリエイティビティな発想が求められます。

 

その中でもメディアプランナーは論理性と発想力どちらも求められます。

 

メディアプランの仕事は、クライアントの課題を解決するためや目標を達成するために、メディアの観点から5W1Hを考えます。

・いつ(When)    プロモーション期間の設定

・だれに(Who)  ターゲット選定

・どこで(Where)  プロモーションエリア選定

・なにを(What)  訴求ポイントの整理、クリエイティブ管理

・どうやって(How) どのメディアのどういう広告メニューで広告を出すか

 

 

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メディアプランニングの業務フロー

1.オリエンを受ける

社内の営業からクライアントの課題、目標や予算を含むオリエンを聴き、自分の業務領域を整理。※時には競合調査やターゲット選定、コンセプト立案などストラテジーとしての役割を担うこともあります。

2.メディア開発

ストラテジーから降りてきたマーケティングデータや方向性、戦略から具体的なターゲットを設定し、マス媒体、WEB広告媒体やその他に考えられる媒体社に連絡を取り、広告メニューを媒体社と一緒に企画する。(最終的に広告効果を提出することを念頭に入れる)

3.予算配分を考える

 データやシミュレーションに基づいた広告効果(予算当たりの購入見込み数やリーチ数など)を見て、どの媒体にいくらかけるのがクライアントの目標を達成するか?を考えて設定します。

⒋提案書作成

 既存の広告枠を提案するだけ、といったことはありません。CM一つ流すにしても15秒のCMを流すべきか、10分枠でオリジナル番組を作る方が効果的かなど企画もオリジナルで考えることが求められます。

5.広告効果測定

最後に出港したメディアについてその効果がどうだったのか?を数値にして測定した結果を報告書として整理します。web広告は表示回数やクリック数、CV数などがはっきりと数値化されてレポーティングできますが、いわゆるオフライン広告の場合はなかなか難しいです。私がよく用いるのはクーポン発行や予約の際にアンケート(オンライン、オフライン問わず)を記載いただいて、その中に「何を見て購入したのか」「何を見てこれを知ったのか」などの項目に回答いただき、その結果を広告効果として数値化し提出します。

報告書を出す際に一番重要なのは今回の反省点(選定媒体や広告メニュー、予算配分など)を正直に伝えて、併せて今後の改善策を提案することです。他の広告代理店と差をつけるために1回実施した経験とデータが次の受注や広告効果の改良につながります。



求められる資質

コミュニケーション能力

月並みですが、コミュニケーション能力は大前提です。ただ、営業職のそれと異なるのは利害関係がそこまではっきりしていない「媒体社」という特有の存在と協業する必要があります。営業が相対するのは「クライアント」であり、お金を払っていただく企業です。しかしながらメディアプランナーが相対するのは固有のメディアを扱う「媒体社」です。一見、お金を支払う広告代理店の方が上の立場で進められると思いがちですが、関係性は複雑で、例えばA局でテレビCMを流したいとき、A局の広告担当者に相談しますが、そこで意思の疎通がうまくいかなかったり、良好な関係性が築けなければ、良い時間帯のCM枠を優先して案内してくれなかったり、オリジナル企画を一緒に考えてくれずパッケージの広告枠ばかり提案されたりと良い企画を実行することができません。それでもその局は唯一無二の存在なので、最終的には他局で代案を出す以外選択肢がなく、他の代理店との競争で負けてしまいます。ここまで話すと、コミュニケーション能力だけでなく、マネジメント能力(他人のやる気や能力を引き出してコントロールする力)や折衝能力(異なる利害関係を持つ他者と共通のゴールを設定し、駆け引きを行うずる賢さ)が求めらます。

 

論理的思考

広告代理店はクライアントが頷かなければ、どんなにクリエイティビティで魅力的なアイディアでも実施されるこはありません。必ずクライアントを説得しなければなりません。その際に、提案する立場として「何となく」は絶対に許されず、クライアントから詰められます。(その前に上司から詰められますが、、、、)

ただし、何でもそうですが、「このメディアに出稿すると必ず成功します!」といった約束はできません。成功する可能性が高いと思うメディアをその根拠と共に企画書内に提示する必要があります。ここは「なぜ?」を考えられる人が圧倒的に強いですし、学生のころから差がついている部分だと感じます。しかしながら、学問とは異なり、答えがないため抽象度が非常に高いく、相手を納得させるためのデータの準備に加えて、話す順番やページの構成などの提案ストーリー全体を論理的に組み立てる能力が求められます。

 

分解力

メディアプランナーがストラテジーを担う場合があると、お伝えしましたが、特にこの「分解力」は戦略や全体の方向性(ターゲット選定やコンセプト設計)を考える際に求められます。往々にしてクライアントがやりたいことや困っていることが抽象的でまとまっていないことが多く、一つずつ逆算して細かいフェーズでの目標設定やボトルネックの特定を行います。例えば「この商品の売上を上げたいからどうにかして」といった案件です。広告領域に特化して考えると、例えば購入ボタンまでの動線に課題があったり、会員登録等のハードルが高いものがあったり、広告のクリエイティブとHPのファーストビューのデザインがかけ離れてたり、、、など様々な要因があります。どこかに必ず要因や解決する課題がります。大まかな課題に対して一つ一つ行動パターンを分解して、ボトルネックを発見する「分解力」はストラテジーなどマーケティングに関わる業務に必須で、この能力や経験があれば一番にアピールできる強みだと思います。

 

以上、簡単にメディアプランの仕事と必要な能力についてご紹介いたしました。

皆様の就職活動や転職活動について参考になればと思います。

ではまた、ありがとうございました。

 

参考に博報堂のメディアプランナーの募集要項を載せておきますのでご参照ください。

メディアプラニング要員の募集について | 採用情報 | 博報堂DYメディアパートナーズ (hakuhodody-media.co.jp)